畦道日記

大海臨まず畦の蛙 草場の陰で薄ら光る

手の届かぬ美しさ

この時期、桜並木のある経路で通勤しています


先週は、まだ咲き始めでした


映えますが、さくらの景色を写真に納めたいとは思わない


さくらは特別なのです


あと何回このさくらを?と、


しみじみと生の有限を突き付ける怖い花であります


春は四季で一番短い季節で、それだけにいとおしい(いとをかし)


写真に残さないのは、贅沢な事をしたいからです


さくらが咲き始める前から葉桜になるまで、毎日見ます


若葉が輝き始めると、何となく安心して、春を忘れられるのです


春は実態がない


あるのは儚さだけ


それは写真になぞ、写らない


だからこころで見て、こころで愛でるしかないのです


それが私のお花見スタイルです


そういう事が出来る身の上である事に、感謝の気持ちを忘れないようにしたいです

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