畦道日記

大海臨まず畦の蛙 草場の陰で薄ら光る

人間で良かった

朝起きて、あと〇回と呟く。
花金の今朝は上がりと呟いた。
平日は5時に起きる。
要は、週末までカウントしているのである。
土日休みなら、その週の月曜日の朝は「あと4回」と呟く。


嬉しい事に、上がりまで案外早いのである。
この調子で、淡々と60まで行ってほしい。


そして60歳からは働きたくないのである。
問題はそんな身分ではない事だ。
だから極小の暮らしを身に着けて細々と生き抜くしかない。


あと数年で住宅ローンが完済。
いろんな足かせ?あって、結婚しない人生歩んでいる。
なにせすごい慎重派タイプだから(#^.^#)


あと〇回、あと〇回とカウントするのが今の唯一の楽しみなのである。
60歳まであと〇年・・・。
年取る事が嬉しいのは今のうち。


誰かと比べて寂しい人生だろうと、地味な人生だろうと、たかが人生だ。
一回きりだろうが、生まれ変わろうが知った事か、である。


猫が来て、食べて、どっかに帰っていく。
この猫を見るのもこれが最後になるかも知れんと毎日思う。
始めはそう思わなかったけど、そう思う様にした。
生きているという事はそういう事だからだ。


命はそんなに重いものではない。
ふっと消えるものだと思う。


叔母が一時退院した日に、玄関前まで行ったのに、寄らなかった。
昼ご飯を仕度する音がしていた。
採ってきたワラビあげればよかった。
それから一月後に叔母は死んだ。


私の父は今の私の年で夏風邪を拗らせ、2年闘病後弱って死んだ。
私が2歳になった翌月だった。
闘病中の父と同じ歳になった。
まだ死にたくはないと思う。
まだずっと生きている気でいる。
だって毎日カウントして、60歳までは生きるつもりでいるのだ。
こう言うところが人間のバカな所だと思う。


でも人間で良かったとも思う。
ずっと先の事を夢見ることが出来るから。

変な形。バナナブレッド。

業務スーパーで買った辛口の生姜クッキーを潰して入れた。

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